とある公立小学校、4年生に私達アクロストンが性教育の授業をやりに行った時の話です。
授業の内容は
精子と卵子から赤ちゃんができること。
(とはいえ、受精に至る細かい話は公教育の場では教えることはできません。セックス、性交なんて言葉を使うのはもってのほかです)。
子宮と卵巣の位置と役割。
生理がどのようにして起こるのか。
適宜こども達に質問を投げかけて授業を進めていました。
私達が出している質問の回答は『月経』や『射精』だったりするので恥ずかしがって手を上げない子もちらほらいます。
そのクラスで一番積極的に参加してくれていたのは元気な男の子。
いわゆるガキ大将的な子です(たとえが古い)。
元気よく手を上げ、ポンポン答え、さらには周りの子がちょっとからかうような事を言えば『当たり前のことだから』と一蹴していました。
すごいなあ、と感心していたらそのガキ大将からポツリと『親とこういう話してるから』と。
その言葉で、彼の性の話に対する恥ずかしさの無さに納得しました。
小4からの性教育スタートは遅すぎる?
この授業は4年生の3学期に行われます。
いわゆる思春期に突入し始めているので、性の話に恥ずかしさを抱く子は多いです。
詳しい理由は分かりませんが、机に突っ伏したまま動かなくなってしまった子もいました。
大人から教わる『the性教育』に抵抗感を示すその一方で、スマホで見れるような性的なコンテンツに興味を持ち出す子もいます。
さらに早熟な子の一部は小学校高学年に初体験をします。
だから小学4年生から性教育をスタートするようでは遅いと考えてます。
世界的には性教育は5歳から
ユネスコは性教育のガイドラインを出しており、5歳からのスタートが望ましいとしています。
その年齢は性の話が特別なものという意識がないため普通の話として受け入れます。
また、低年齢からの性教育は様々な利益をもたらすことが証明されています。
たとえば5歳からの性教育を実施しているオランダでは、10代での妊娠率は低く、15歳の性交渉体験率も低いです。
ガイドラインの内容だと5から8歳に日本の4年生の内容を教え始めます。セックスについてもこの年から触れます。
そして9歳から12歳の子には避妊具の使い方や低年齢での妊娠のリスクについてを指導するようになっています。
日本との格差に驚きます。
性教育は何歳からスタート?
私たちは『子どもは全員、絶対に5歳からスタートすべし!』とは考えていません。
性の話は日常生活と大きく関わるため、子どもの発達具合や親の考え方、宗教などを考慮する必要があるからです。
ただ、現在の日本のように小学4年生スタートというのは遅すぎると考えています。
頃合いをみて小さい頃から家庭の中でちょっとずつ性の話をしていくのが理想でしょう。
(具体的な方法は今度書きます)
そうすれば冒頭に出てきた彼のように、性の話に抵抗感が無く、当たり前の話として考えられるようになるのではないでしょうか。